good thingはオンライン販売でのみ展開するブランドです。

クローゼットの中の2番バッター。

good thingを開始するにあたり、最初に考案したのは白いシャツです。いわゆるワイシャツ。古い人はカッターシャツなんていうかも知れません。

シャツは服の基本、なんて大上段に構えるつもりはありません。けど、突き詰めていくとそう言ってもいい気もします。なぜならgood thingのアイテム群はこのシャツを中心に、それに合わせられるものというコンセプトで作っているからです。

ひとくちにシャツといっても用途や目的によっていろんなスタイルがあります。ネクタイを締められるビジネス向けのもの、あるいはドレスアップ用のものなど、襟の形、素材やフィッティングなど多岐にわたります。

good thingでは数多い選択肢のなかから誰もが気軽に着られるカジュアルなシャツを最初に作ることにしました。年に数えるほどしかないフォーマルな機会に着るものではなく、繰り返し洗って着られるものです。言い換えれば、「着やすい」とでもいうのでしょうか。漢字で「着易い」と表すとしっくりきます。

気がつくといつも着ている。そして擦り切れるまで着られる愛着の湧くシャツ。目立たず主張せず地味ながらもいい仕事しているヤツ。野球でいうと失策の少ないセカンドの選手のような存在です。ホームランはあまり得意でないけれどバントはうまい、花形ではないけれどいないとチームが成り立たない、そんな選手みたいになれればいいなと考えます。

シャツを作るにあたっての最初の取り決めは、国内の素材と国内の工場を使うというものでした。すでに「日本のモノづくり」という欄でもお伝えしましたが、日本のモノづくりのレベルはかなりの高次元にあります。欧米のいわゆる高級メゾンのカジュアルウェアラインも、日本の工場での生産を求めることが珍しくありません。そんな恵まれた環境を大いに活かさせてもらうことにしました。

good thingのシャツは一部を除き、兵庫県の西脇市で織られている生地を使っています。
年代物の国産織機を使用し、職人が1枚毎に品質を追求しています。
横糸を通すためのシャトルは工場によって形が異なる一点物。門外不出です。
古い機械のため、メンテナンスも重要。風合いを保つため定期的に点検しています。
規則的に織っていく様は壮観です。ミリ単位での調整を施しています。
兵庫県のほぼ中央に位置する西脇市では北播磨が有名です。 この美しく自然豊かな風土に育まれた播州織は、広く世界に知られる存在です。自然な風合い、豊かな色彩、肌ざわりの良さを醸成し、先染め綿織物では国内生産の約70%以上の高いシェアを維持しています。近年、中国をはじめとする外国産に押されて生産高は減少しているようですが、品質から見るとそれらを圧倒していることは言うまでもありません。

縫製工場は、岡山のように厚い素材を縫うのが得意な地域や、繊細な素材の扱いが多い福島や山形のように産地によって特徴があります。good thingのシャツはカジュアルなシャツを得意とする千葉県の船橋市の中規模な工場で縫われています。

パターンメーキングも大事ですが、縫製こそシャツの表情を決めると言えます。針目の細かさを表すのに「運針」という言葉を使いますが、運針が細かければ細かいほどドレスシャツ寄りにエレガントになり、強度も高くなります。

運針は3cm間にいくつ針を打つかを数値で表します。ブルックスブラザーズに代表される通常のカジュアルシャツでは10~11くらい、多くても14くらいです。運針は強度の問題もさることながら、シャツの表情を左右する大事な部分です。

good thingでは運針を18に指定しました。洗濯を重ねるごとに運針や縫い糸のテンションによって縫い目からの吊れが生じ、これがシャツに凹凸を与え、シャツそれぞれに個性が表れます。この18という数字はサンプルを何度も作り直し、洗濯実験を経て出した結論です。カジュアルだけど、洗練された印象になりました。

また襟の芯地はすこし固めのものを入れています。自然な襟の返りを保ちつつ、適度な張りがあるのでジャケットなどでドレスアップする際にも対応できることも考慮しました。芯地は1から7まで固さの単位があり、数が大きいほどに固くなります。ドレスシャツが7でカジュアルシャツは1か入れないのが常ですが、good thingでは3を用いています。

シャツのラインアップは、まずはオックスフォードのBDシャツからリリースします。今後、徐々にアイテム数を増やしていきます。

目指すのはワードローブの中のレギュラー選手。エースのように華はないけれど、毎日活躍できる存在です。
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